
清水建設と結ばれた絆
一つの建物を作り上げる営みには、幾つもの職種の職人たちによる緻密な連携が欠かせません。
清水建設は明治時代、この協力の形を単なる仕事の関係として割り切るのではなく棟梁と弟子という深い絆で結ばれた家族のような存在として大切にしてきました。
大工をはじめとする職人たちへの厳しい指導の中にも、確かな信頼と温かな心遣いが息づいていたのです。
その精神は兼喜会という形となって受け継がれ、かけがえのない協力関係として、今なお日本の建設現場に根付く清水建設と兼喜会、信頼の絆の原点はここにあるのです。

昭和4年(1929)、匠友会と清水組本店諸方組合(清水方諸方組合が改名)は合併し、
「清水組本店職方組合」( (カネキ)会 とも呼んだ)を設立。当初は非公式の団体でしたが、
昭和9年(1934)には協力会としてその活動が清水組に認められるようになり、
正式に「兼喜会」という名称を名乗るようになりました。